法務

6.NPO法人の理事

NPO法上の役員には「理事」と「監事」があり、理事は最低3人以上、監事は最低1人以上置かなければいけません。それぞれ法人運営に役割と責任があります。理事はそのNPO法人から委任を受けてNPO法人の運営・事業を行います。実務は理事の下、事務局が行う団体も多いです。

法務(NPO法人機関概要)

一方、監事は理事の業務執行や財産の状況が適正かどうかをチェックするのが役割です。理事は、NPO法上は原則として全員が対外的な代表権を持っていますが、定款で代表権を特定の理事(例えば「代表理事」)にだけに与え、他の理事には代表権がないとすることが可能ですが、実際にはそのようにしているNPO法人が多いと思われます。

また、「理事会」についてはNPO法上は何の定めもないのですが、ほとんどのNPO法人は定款で理事会を設置し、重要な事項の決定を理事会に委ねているように思われます。

 

団体によっては、理事会に出席・表決もせず仕事もしない「名ばかり理事」や、監査をせずハンコを押すだけの「名ばかり監事」もいるかもしれません。NPO法人の役員の担い手はなかなか見つからず悩みどころの一つですが、こうした場合は長期的視点から考えると、役員の意識改革を進めていくと共に、交代も検討した方がよいでしょう。

 

また、認定取得の上で、役員に関する基準は多く盛り込まれています。最も気をつけたいのは、役員の総数のうち、それらの役員と近い関係にある者の割合が3分の1以下でならなければならないというルールです。例えば、役員や役員の配偶者とかの3親等以内の親族や、他の同じ法人の役員・使用人(従業員等)の占める割合は、役員総数の3分の1以下でなければなりません。後からこの基準を知り、調べてみたところ抵触したため、認定申請を断念せざるを得ない事例も多くあります。当面認定申請の予定が無い場合でも、この基準だけでも満たしておくように役員構成を整えておくとかなりスムーズです。

 

他にも、役員個人や役員が経営する会社等との取引で特別の利益を与えないこと、過大な役員報酬を支給しないこと、役員に関する欠格事由に該当しないことなどに注意が必要です。

 

 

 

代表理事などの設置

Q】代表理事や副代表理事、常務理事などは必ずおかなければいけませんか?

A必ず置く必要はありませんが、ほとんどの法人で代表理事(理事長)は置かれています。名称(代表理事か、理事長か、会長か等)や職務内容も定款で自由に定めることができます。また、対外的な「代表権」を有する理事は、必ずしも理事長1人だけではなく、福理事長とか専務理事とかに代表権を有するように定款で定めることも可能です。

そのNPO法人が、理事長個人、またはその理事長が代表者となっている他の法人と何らかの契約を締結する場合、その理事長が双方の当事者(代表者)として契約することは「利益相反行為」になりますので、NPO法上は所轄庁に特別代理人の選任を求めなければなりません。しかし、他にも代表権を有する理事(例えば代表権を有する副理事長)がいる場合には、特別代理人選任の必要はなく、この副理事長がそのNPO法人を代表して契約を締結することができます。従って、そのような事態が想定されるときは、代表権を有する理事を複数にしておくことが賢明です。

 

公務員のNPO法人役員への就任

Q】公務員(国家公務員・地方公務員)はNPO法人の役員になれますか?

A】それぞれ国家公務員法や地方公務員法で一定の制限がありますが、無報酬であれば問題なく就任できます。報酬がある場合は、所属長の許可が必要になりますので、就任前に上司へ相談してみて下さい。なお、正会員になることには特に制限はありません。

 

役員基準で対象となる法人種類

Q】認定NPOの役員基準で対象となるのは他のNPO法人だけですか?

A】いいえ、違います。下図のように、営利・非営利問わず全ての「法人」がカウント対象となります。役員数が4~5人と少ない団体は2名かぶってしまうと抵触です。

法務(役員基準)

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