法務

4.NPO法人の事業と制限

NPO法人は、NPO法の「別表」に記載された活動(「特定非営利活動」)を行うために設立された法人ですので、原則としてそのNPO法人が選択した「特定非営利活動」に即した「事業」をする必要があります。その「事業」の種類は、定款の記載事項となっており、定款に全く記載の無い事業を行うことはできません。また、NPO法上、政治活動や宗教活動をメイン(主たる目的)とすることはできませんし、選挙活動を行うこともできません。

 

活動資金稼ぎや会員同士の互助など、いわばNPO法人の副業と言える「その他の事業」を行うことはできますが、定款への記載が必要で、かつ区分経理が必須となります。また、本業である「特定非営利活動事業」に支障がないようにし、利益は特定非営利活動事業へ組み入れなければいけません。団体によっては定款を全く意識せず、好きなように事業展開する法人もあるようですが、注意してください。

 

本来事業とその他事業の違い

Q】「特定非営利活動事業」と「その他の事業」の違いは何ですか?

A】上記で述べたNPO法人の本業に当たるのが「特定非営利活動事業」であるのに対し、本業と関係のない活動資金稼ぎ等の事業が「その他の事業」です。よく誤解されますが、税法上の「収益事業」「非収益事業」とは関係ありません。中間支援団体が行う出版事業(収益事業)でもNPO法人運営に関する書籍なら「特定非営利活動事業(下図A-1)」、本業に関係の無いアイドル写真集といった書籍なら「その他の事業(下図B-1)」となります。

 法務(会計区分)

 

対価の有無と「その他の事業」

Q】対価を取って行う有償の事業は「その他の事業」なのですか?

A】これも、よくある誤解の一つです。有償の事業=その他の事業ではありません。所轄庁によっては、定款例・モデル定款等で「その他の事業」として物品販売や役務の提供、セミナー等研修などを例示しているところもあり、誤解を招いているようです。先ほど述べたように、税法上の収益事業かどうかや対価を取るかどうかは関係ありませんので、物品販売やセミナー開催を有償で実施しても、それが団体本来の目的である「特定非営利活動」に関わるものだったら、「特定非営利活動事業」に含めることとなります。本来は「特定非営利活動事業」に入れるべきものまで、「その他の事業」として扱っている団体も多いため、注意して下さい。

 

また、より単純な誤りとして「特定非営利活動事業」の末尾に記載されることの多い「その他目的を達成するために必要な事業」を「その他の事業」と誤解することもあります。

 

認定基準上でも、こうした勘違いや間違いにより、実態に反して、その他の事業が肥大化していってしまうと、80%70%基準やNPO法遵守等の基準において抵触する恐れが出てきます。

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